平成十九年(2007)

●　2007年1月1日
母の妹を迎えに行き、母の実家へ年始に行って来た。母の弟は既に亡くなって二十七年になる｡無理をしてでも母が元気な間は表敬するのが私の務めだと思っている。長女である母にとって一番下の妹は子供のようなものだった。妻と娘と叔母が母を囲んで元旦を祝った｡

●　2007年1月2日
娘が留守番をしてくれるので、妻と叔母を初買い物に行かせた。三時間程の買い物でも二人は嬉々として帰ってきた。一緒に行ってくれる相手の無い叔母と買い物を愉しむ時間の無い妻･･今年は病を撥ね付けて､より楽しい年にする決意を固めた。

●　2007年1月3日
娘が留守番をしてくれるので、母のオムツを買いながら叔母を家まで送って行った。明日から娘は仕事が忙しくなる。老老介護の日が続くが、充実した正月だったので大丈夫だ。

●　2007年1月4日
母の実家から叔母が娘を連れて年始に来てくれた。久し振りの事で四時間ほどの談笑を愉しんだ。何時までも元気で居られると良いと思う｡

●　2007年1月８日
今年初の入浴日。3-4時間も座っていられるし首が確りしているから呼吸も楽なのだろうか。夜は寝息も静かで安眠している。健康な生活で愛想も良い。

●　2007年1月17日
今年初めての往診があった｡血中酸素も血圧も心音も異常なく､時間は掛かるが良く食べるので元気だ。早く春が来る事を願いながら「春よ来い♪」を唄ったら笑顔を見せてくれた。

●　2007年1月24日
セラトピアから帰って来たが､昨日外耳に出血痕が見付かりエルタシン塗布の報告受けた。体重は34.7ｋｇあるが､やすらぎ老健の利用について止めるべきか悩んでいる。

●　2007年1月25日
訪問看護師の診察で37.2度の微熱発見。耳の出血は耳掃除の際の失敗らしい。インフルエンザの流行は無いと思っていたが近所の中学で学級閉鎖があり、風邪も流行っているそうだ｡去年は2月末だったが暖冬なのに今年も老健で感染してしまったかもしれない。38度になったらカロナールを飲ませる予定だが、再び土日の恐怖がやってくるのだろうか？左手親指の爪を切って貰った。

●　2007年1月27日
心配した発熱もなく穏やかに過ごしている。食が細くて体力減退が気なるが､３４㌔台を維持出来ているのは､時間を掛けて在宅の間は､精一杯食べて貰えるからだ｡困難を克服して飲込んでくれる姿は痛々しいが、施設に入ればチューブ食にされてしまうだろう｡

●　2007年1月31日
往診を受けて､血液検査の結果にも変化はなく順調に経過している。夜の寝息が静か過ぎて心配さへするが目､耳､鼻も悪い所は無くアリセプトの認可が早かったら今も元気に歩いていたに違いない。良く眠り良く食べ昼間は座位で笑顔を見せている｡頭が下がる生き方を見せてくれている。

●　2007年㋁6日
近くの老健を利用したいので手続きを進めているがレントゲンや心電図などが必要になる。採血と採尿は訪問でしてくれたが、病院へ連れて行くとなると自分には出来ないから大変だ。３４㌔程度の母だから抱えて行ける男の手があれば何の苦労も無いのだが、彼方此方にお願いをして漸く目途が立った。

●　2007年2月13日
うしおだ診療所へレントゲンと心電図のため往復した。今朝は下痢をして居て心配だったが近くの老健を利用するために求められた検査だ｡折角元気でいられるのに待合室で長時間待たされて、疲れて帰って来た。明日は春一番が吹くと言うから風邪もインフルエンザも終わって欲しいが、咳をしている人が目に付く｡悪い話が聞えて来るが、縁無き衆生は度し難しと思うしかない。

●　2007年2月23日
セラトピアから帰宅した。食欲無いと言われたが体重は34キロ台。縟瘡も軽くなっている。多人数を介護する施設では時間限定なので食事が出来ない。一口も食べずエンシュアだけしか飲まないとされたが､帰宅後には時間を掛けて食事も出来た。在宅期間中には美味しいものを沢山食べて貰おうと努力する。暖冬で風邪が流行していないので助かる。

●　2007年2月28日
木村医師の往診があり特に異常は無いが､レントゲンで胸水が見付かった。原因は不明だが体力も無いので手術は無理だから経過を見ることになる｡胆石も手術は無理だと言われているし、爆弾を抱えての日常となる。大好きなチョコレートも控えて、痛みが起きないように食生活も気をつけながら、栄養も摂る必要がある。

●　2007年3月3日
良く食べ良く眠れるから元気だと言える。返事は出来るが表情筋が衰えてしまった。臀部に縟瘡が出来たが今は治っている。昼間は寝ているより座っている方を喜ぶので椅子に座っているが、背筋を伸ばし気丈な姿を見せてくれる。息子のほうがゴロゴロしてしまうので申し訳なく思う。

●　2007年3月1７日
12日朝、寒いかい？と聞いたら珍しく「うん｣と言ったので熱を測ると37.6度まで有った。予定の入浴は中止して看護師に意見を求めると風邪かも知れないと様子を見る事になった。セフゾンは処方されているが、39度を越えたら飲ませるよう指示された｡不思議にも午後になって平熱に戻り36.5になった｡不安な一晩も無事に越せて、13日はセラトピアへ行く日だ｡中止も考えたが、在宅よりも看護婦も付いている施設のほうが安全と考えて行くことにした。受け入れ時の体温は36.1で問題なく一週間のショートステイが始まった。先日の往診で担当医がインフルエンザも減っていると言ったが、まだ油断は出来ない。施設への見舞い客は一切断ってもらいたいものだ。
近くに大病院が出来た。「良かったね」とみんなに言われるが逆だ。亡父が入院した病院は医師も看護婦も取られて廃院になった｡往診の医師も退職した。看護師も介護士も給料を上乗せする新病院へ行ってしまう。我が家では大迷惑を蒙っているのだ｡
食事に誘う心算で己代子叔母に電話したら、風邪で三週間も寝ていると言う。姉たちも高齢になり見舞ってくれる人は居ない。心細いところへ､甥から姉の病状を知らされてショックを受けたと言う。話を聞いて、何故知らせたのか不快に成った。その前に一人住まいで身寄りがないのだから手紙や電話でなく、一度くらいは見舞いに行くべきでは無かったのか。一方的に心無い知らせで叔母が心細くなることも想像出来なかった従兄弟に腹を立てている。
他の姉たちは病院に子供たちに連れられて行ったらしいが、誰も己代子を誘うことを忘れている。寂しくてならない｡

●　2007年3月20日
老健でも３７度台の熱が出たりしたので入浴は中止となったが意識の混濁などは無く、平熱に戻ったので無事､帰宅できた。生憎、開店したてのららぽーと横浜の近くを通らなければならないので大渋滞に悩まされたが､耐えてくれた。
帰宅後は早速､栄養補給で大好物のカレーを食べてもらった。飲む､食べる･･・大変なのに､頑張ってくれる。
孫の呼びかけにも笑顔で応え、家族をホッとさせてくれる。
老健では便秘中だったのに、夜には大量の便が出た。食べれば出る。出れば食べる｡健康だし､時間は大変だが食べさせる事が最高の治療だと実感する。インフルエンザもまだ流行っているので老健でも特別に気を付けたと言ってくれた。
今朝も草津節を唄ってみたら、ドッコイショと合いの手を入れてくれた。
胆石もあるし肺の一部に水が溜まって居ると言うから発熱を繰り返しながら経過するらしいが､万全の介護で在宅生活を続ける。

●　2007年3月22日
母は食欲も出て発熱も無く順調だが、己代子叔母が入院してしまった。大分､元気をなくしているようなので早速病院へ行って見たが、手続きも出来ず悩んでいた。頼りにしていた姉たちも全員、痴呆と重病で当てに出来なくなった。ケアマネと区役所が面倒を見てくれると思っていたのに、出来ないと言われてしまった｡プライバシー重視の時代だから立ち入れないと言うが､そうして独居老人は切り捨てられて行くのだろうか。母が可愛がっていた叔母の衰えた姿が哀しかった。

●　2007年3月23日
叔母は内科に入院したが､持病の薬が粉末で内容が判らないため芹香院の担当医に処方箋と紹介状を貰いに行って来た。ＦＡＸでのやりとりは出来ないので､両方の病院を往復しなければならない。入院患者には出来ないので代理人がやらねばならない｡身寄りは居ても高齢になって役に立つ者は居ない。
横浜中央病院の対応は完璧で､気持ち良く応対してくれたが、芹香院の受付は酷いものだった。精神病院だから暗いのは仕方が無いにしても、事務員の態度が冷淡だった｡普通の病院だったら当然苦情が出ると思ったので、文句を言って置いた。帰り際に警備員から車の停め方で注意を受けた。車椅子専用駐車場所にコーンを置きロープが貼ってあったので､他の場所に置いたのを咎められた｡受付に言ってくれればロープを外したのに･･と言う。誰が受付に行くのか？車椅子の人間がどうやって、障害物を移動させるのか？と質問したら、建て前ですからと言いながら立ち去ってしまったが､とんでもない病院だ。
担当の医師はきちんと説明もしてくれたので､一部の職員だけが悪いのは判っているが、嫌な思いをしてしまった。

●　2007年3月29日
昨日の往診は一年振りの塩田医師だった。血中酸素も健康状態で、発熱は尿路感染の可能性があるらしい。胸水についても去年のものが固まっている可能性があり、特に心配は無いと言ってくれた。嚥下困難は進むだろうが、食欲がある間は頑張れると言ってくれた。インフルエンザはまだ終焉していない｡妹から､易者が「２－３年は大丈夫」と言ってると聞いた。病院で管を繋いで生きているのではなく、在宅で口から食べて歌を聴くのが好きな母。大変だろうとは思うけど、頑張って欲しい。

●　2007年4月2日
母は寝息も静かで安定した日を過ごしている。母の末妹は呼吸器の治療が続いていて退院の見通しもない。院内は暑いくらいの暖房があるのに寒がっていて、治療にも不満を持っていた。外科病棟に居るので､周囲は目に見えて回復して退院するから､自分だけ取り残される不安が有るらしい｡喘息があって心臓肥大だから急激に改善するのは難しい。点滴は終わったと言うから退院もそれ程遠くはないのだろうが、自宅に帰っても自立出来る自信を失った。養老院に入りたいと言っていたが、正月の元気さを思うと､別人のようだった。人は気持ちで生きている。悪い話は聞かせないようにしてやろうと思う。母は今日も生きる意欲を持っている。

●　2007年4月6日
己代子叔母が問題を起して退院させられそうだと電話して来た。看護師の機嫌を損ねてしまい謝ったけれど、退院を迫ると言う。抗生剤の点滴は今日で終わると言うから退院も止むを得ないのだが､本人は途方に暮れている。気軽に行ってやる事も出来ないのでケアマネに連絡して、相談したが、なかなか思うように進まない｡
叔母が通っている教会に電話で相談したら、近くだからと様子を見に行ってくれた。他人でも面倒を見てくれる人が居る。来週には退院できる見通しだ。

●　2007年4月8日
おおにしや倉庫が燃えた。隣家の出火が原因で焼け尽した。我が家に被害は無かったが寝たきりの母は避難も出来ないし、怖ろしい思いをした。己代子叔母は月曜に退院の準備が出来た｡　辻さんがが宝泉寺へ甘茶を貰いに行ってくれた。毎年の事で有り難い事だ。母も甘茶で元気になれる。災いは我が家を避け、良い事は我が家に多い。

●　2007年4月17日
己代子叔母が退院して落ち着いたようなので､コンチネンタルホテルのランチを食べに連れて行った。病室での姿とは違い元気に喜んでくれた｡市営住宅に申し込みも済ませ、老人ホームには入りたくないと言った。少しの励ましで立ち直れて良かった。明後日には母も帰って来る。年老いて身寄りが無いのは心細いだろう｡誰も､余分な心配をかけたり無神経な事を聞かせないで欲しい。

●　2007年4月20日
ショートステイが終り無事帰宅した。寒い日が続いたが老健の中は暖房完備で看護師も付いているので安全な日を過ごせた。ただ､食事量が少ないから､便秘が続いていて下剤を飲まされている。帰宅後、早速､芋などを沢山食べさせてみた｡
今朝は「寒い？｣と訊くと、はっきりした言葉で「寒くない｣と話した。「ドッコイショ｣以外は言葉を言わなくなっていたので驚いて、お腹空いた？と訊くと、「空いてる」と返事が来た。可愛がっていた妹の面倒を見たので､母は懸命に私に言葉を呉れたのだと感じた。凄い･･・

●　2007年㋃22日
50年振りに聖書を開いた。己代子叔母の入院でお世話してくれた牧師に逢うため、教会の礼拝に参加した。大昔､進駐軍の軍曹がリーダーで聖書研究会があったが､キリストに興味も無いのに外人と英語に惹かれて参加していた。
その当時は兵隊ばかりだったが､今日の教会は年寄りが多かった。難しい話が終わって帰り際に叔母に聞いてみた。
難しい話だったけど判ったのか？叔母は言った。「良く聞えないから判らなかった」･･･英語が判らない以前に耳が遠くて理解出来ないのだった｡　牧師と奥さんに今後の事も良くお願いして帰って来たが、平日なら時間が有るからとお誘いを頂いた。
母は沢山食べて便秘も治り順調に暮らしている。本人の生きる意欲と介護の成果である｡キリストは見えない存在で近くに居られると牧師は説明していた。母は天網恢恢疎にして漏らさずと言っていた。釈迦もイエスも母を見守っているとしか思えない。

●　2007年4月27日
はじめての「やすらぎ｣ショートを終えて帰宅した。セラトピアへは社協の車を利用していたが、ボランテイアと称する運転手に悪いのが当たってしまった。部屋からの介助は出来ないと言うので３４.２キロの母を範代一人では移動させられないので無理になってしまった。無愛想で不親切極まりない年寄りのボランテイアに当惑してしまった。
近所に出来た大病院も我々には利用出来ない施設だし、次々に状況は悪くなってくる｡連休で暢気に遊んでいる人たちには理解されないだろうが､嫌な世の中だ。

●　2007年5月4日
孫娘が休みで面倒を見てくれる。母も懸命に笑顔を見せて反応も良い。脳の萎縮は進んでいる筈だが､大事な部分は残せている。良く食べられる事が命の元になっている。
新しい歌には反応が無いが、古い歌には良く拍子も取れる｡草津節は一番好きな歌のようだ。

●　2007年5月8日
ＧＷも終わって病院も正常になったので不安は消えた｡孫の介護を受けて母は若いエネルギーを吸収出来た。昨日は嫁いだ娘が孫娘と来てくれた。ひ孫とよく遊んでやった母だが､今度はひ孫の声援を受けている｡
近頃､生きているのが大変だと言うようになってしまった母だが、痛いとか苦しいとか騒ぐことが無い。ほぼ90年間、母の口から辛いと言う言葉を聞いた事がない。
何でもない事で辛いと嘆き、少しの痛みでも大騒ぎする人々を見るが、私も母のような人間になりたい｡

●　2007年5月10日
今朝は37.6度の微熱があり汗を掻いていた。体温の調整能力が落ちているので室温の管理にも気を使う。水分補給が大事だが、誤嚥の恐れも出て来たのでトロミが必要かも知れない。意識は確りしているが視力も落ちてしまったようだ。それでも､童謡と懐かしのメロデイーを唄うと嬉しそうにしてくれる。何処までも､気丈で頑張る人だ。

●　2007年5月13日
去年の壮絶な肺炎、胆石との闘いを乗越えて､家族で母の日を祝えた。往診の先生も看護師も、毎日の介護士さんたちも良く助けてくれる。油断せずに､毎日を愉しんで行く。

●　2007年5月23日
ショートステイも無事終り､元気に帰宅出来た。体重は３１.５キロになってしまったが、笑顔も出るし落ち着いている。
在宅では週に一度の入浴だが、ショートでは週二回の入浴と看護師による介護があるので縟瘡も良くなっている。

●　2007年5月29日
5月26日に採血をした結果が出た。総蛋白が不足して血小板も少ないが、他の数値は正常だった。血圧も低く、血中酸素は何時も９７％程度もある。飲み込みは悪いからトロミも用意してみたが、エンシュアもそのままで飲んでいる。
往診の先生の優しい言葉にも励まされて､これからの猛暑も乗越えて行きたい。

●　2007年6月11日
塩田先生の往診があり血圧、血中酸素共に良好で問題無しとされた。尿路感染と脱水に用心するようにとのことだった｡足に浮腫みも起こらず食欲あるので今年の夏も乗り切りたい。

●　2007年6月12日
去年の入院で体力減退してデイサービスは無理だと診断されていたが、今日は都合によりあすかに行かせて貰った。朝9時から夕方4時まで､無事に過ごせて元気に帰宅した。
受入れ先があるのも感謝だが、母の強さを再確認出来た。

●　2007年6月18日
温度調整が難しい季節で、朝の体温が気に掛かるが､発熱も無く順調だ。先月は他所の老人は入院などが多かったと言うが、医師も看護師も介護士も現在は最高のメンバーに恵まれているので安心だ。
抱いて揺する運動だけの毎日だが、飲み込みも出来るようになっているので体力も落ちていない。

●　2007年6月24日
午後三時ごろ発熱して下がらないのでＣＴ検査の結果、胆のう炎と判明して点滴を受けたと､午後7時頃に連絡が来た。大雨なので優子が代理で入院手続きに行ってくれたが､範代は中元品の注文などで留守なので慌てた。
胆石は大きくなっているが点滴で落ち着いており、看護師室の前の病室に入院した。

●　2007年6月25日
入院手続きを済ませ担当医安齋医師の説明を受けた。
今日午後三時四十分に検査して､一応二週間の入院予定となった｡
延命処置の話が中心で､治療は針を刺して膿を抜く位らしい。それも､針を取れずシャントが必要になる可能性も有ると言うので断り、最終的にはモルヒネで苦痛を除く処置を希望すると伝えた。
母の意識ははっきりしていて、苦痛は無いと言って呉れた｡
抗生剤を点滴しながら一年振りの入院生活で、体力が落ちないように願うばかりだ。

●　2007年6月26日
昨日の検査では不足で､抗生剤を点滴しながら体力の安定を待ち､徐々に検査を進める予定だと言う。
母は､耳元で歌を唄うと首を動かす動作をして嬉しそうだった。昨日よりも元気そうに見えるし熱も下がって来ているようだ。
焦らずに治療を続けて貰えそうなので、本当に良かった。

●　2007年6月28日
今日は点滴だけで心電計は外されていた。熱も下がり両目を開いて返答もしてくれるから可也回復していると思う。
帰り際、病院入り口で滝本看護師に逢った｡
今回は総てが順調に運び、日頃の手はずが当たっている事を確かめられた。

●　2007年6月29日
昨日より元気が無いが点滴は中止している。朝､採血したので来週には結果が出るだろう。
点滴だけで口からの食事が無いから､体力は落ちているのだろう。帰宅したら食事の量を増やしてやろうと思う。

●　2007年6月30日
点滴が止っていたので担当看護師に告げたら、開始した。
忘れて止めたままになったようだ。今朝は吸飲みで飲めたと言うから明日はプリンを食べさせようと思う。
看護師たちは忙しく走り回り､医師の姿も見えない。

●　2007年7月1日
首の固縮が気なるが意識は良い。プリンを食べお茶も飲めた。点滴が続いていて経口食は未だだが､回復力は強いと思う。トリフリードとイントラリポスの点滴が続いている。

●　2007年7月3日
入院後初めての経口食が始まった。心配された拒否はなく良く食べてくれる。呼びかけにも良く答えてくれるし､衰弱は感じられない。ブロッコリー、人参、ゼリーなど総て完食。粥だけは三分の一ほど食べた。

●　2007年7月4日
今日は車椅子に座って昼食を食べることが出来た。
殆ど目を開くことが無くなったのは､白内障で良く見えないからと思うが、口を開いて食べる意欲はある。
昨日と同じような食事だが、かなりの量を食べられる。

●　2007年7月5日
昨日に続き車椅子での食事。朝も半分ほど食べたと言うので調子は良い。点滴は継続して居るが明日には医師から説明がある。

●　2007年7月6日
主治医の説明で､胆石は大きいが点滴で症状は治まったので来週には退院出来るとのことだ｡　「今回は助からないと思っていたので命を救って頂いた」と言ったら、「私は点滴しただけで何もしていない。本人の生命力が強かっただけです｣と言ってくれた。
退院後の食事などについて質問をし､今までの食事と介護方法が間違っていない事を確認した。
胆石については､去年発見当時から手術も薬も使えないから刺激しないように見守るしかない。
これからも発熱繰り返しの日が続くが、医師の言う通り、本当に良く頑張ってくれる。

●　2007年7月8日
点滴は無かったが左手薬指爪から出血の怪我をしていた。点滴針の跡も赤くなっていて闘病が楽ではない事を示している。　昼食もやっと食べる状態で、口を開いてくれるけれど可哀想な気がした。
見舞い後浅草橋へ仕入れに行ったが、道路が混雑して難儀した。

●　2007年7月9日
お願いの甲斐有って困難は解消し17日の退院を待つだけになった。日によって食べ方は違うが、あと一週間で体力も回復するだろう。　多くの人に理解を得て、良くしてもらっている。母の強運と丈夫な身体にも敬服。点滴は継続中。

●　2007年7月11日
今日からメデイカル・ステイに移動した。点滴は終り安定した状態で過ごしている。
食事には苦闘するが、食事介護の要員も多いようだ。
菜の花の頃の状態を知ってくれている人も居るので、心強い気がした。お茶にもトロミが必要になったので、退院後を考えると辛いが、懸命に食べる母を見てると頑張れる気になる。

●　2007年7月12日
毎日雨の予報だが、昼時だけ小雨となるので見舞いに行ける。昨日は車椅子で良く食べられたのに、今日は37度３分の熱が有り食欲が無い。水枕で寝たきりで左足の爪も剥がれていた。
血液検査の結果でも炎症は残っていると言う。
痛みも苦しみも無いと本人は言うが、エンシュアを飲ませるのがやっとだった。
多分､食事は摂れないので、病院では点滴になると思う。

●　2007年7月13日
今日も微熱が有り水枕だが車椅子での食事をした｡
点滴だけの患者も食道に集めて痴呆患者の食事介護をして居る｡母だけでなく､他にも口を開かず抵抗する患者が数人居るので、限られた介護の人数で総てに食事をさせるのは大変な事だ。
昨日よりも食べる事が出来たし､食後にヤクルトを一本飲んだ。　目は瞑ったままで反応も薄いが、頑張っている。

●　2007年7月17日
朝から凄い雨だったが退院時は止んだ。まだ37.5の熱が続き朝の血液検査でも炎症が続いていると判ったが、予定通り退院した。
医師の説明では栄養状態が良くて、食べ過ぎているくらいだとのことだ。
胆石が悪さをしているが治療の方法は無く、38度を超えたらケンタンを飲ませるしかないという。
可哀想な気もするが、在宅で病気と闘ってもらう。
とりあえず退院出来たので､手足のリハビリを続けてやれる。

●　2007年7月19日
昨日は37.5度の熱が出ていたが血圧も心音も良いので、入浴を決行した。　尿路感染の危険を予防するにも入浴が必要だと判断している。
今日は訪問看護師の呼び掛けに声を出して返事をした。
食事も水分も充分摂れているので､回復は早い。
訪問看護士も顔艶の良さを褒めてくれたが､胆石さへ無ければと思う。

●　2007年7月22日
熱も治まり問題なく経過している。　お茶にもトロミを入れるようになったが、流動食は細いながら食べてくれる。
栄養状態は悪く無いと言われたので、安心しているが､衰弱は進んでいる。
電動マッサージで両足に刺激を与えている｡

●　2007年7月25日
入浴日だったが､37.9度の発熱が有ったため中止された。
熱発を繰り返しながら経過するとの医師の説明だから、無理にでも入浴させたかったが､看護師は駄目だと言った。
暫くして熱を測ってみたら37.2度に下がったので薬も飲ませず氷枕で冷やしながらエンシュアを飲ませた。
幸い､プリンなどは食べてくれるので一安心だ。

●　2007年7月30日
往診は武田医師に交代。滝本看護師と一緒に来てくれた｡
食欲半減ながら順調に経過していると告げたが、発熱が酷い時には直ぐに入院手続きをするように奨めてくれた。
歌にも反応しなくなり目を開く事も少なくなってしまったが、精一杯生きようとする姿勢は凄いと思う。

●　2007年8月5日
気温36度､湿度60%で衰弱した身体には厳しい日々が続くが、8日まで看護師に見守られてのショートステイに居る｡
帰宅後は室温調整は出切るが､入浴もままならなくて可哀想だが､頑張ってもらうしかない。
次回のショートステイは、まだ決まっていない。

●　2007年8月8日
老健の生活は順調だった。今日から在宅で汗を掻いてもシャワーも出来ないから皮膚の手当てが重要だ。
食は細かったが発熱も無く、呼び掛けへの反応も良い｡
帰宅の車中でも首は確りしていて、元気さを感じさせる。
孫娘の声掛けにはっきりと答え、驚くほどの元気さだ。

●　2007年8月9日
元気はあるが、汗を掻くので皮膚には湿疹が出来た。
握り締めたままの指は乾燥し難い為に皮膚が痛んでしまう｡　今日の看護師は何時もより時間を掛けて､念入りに手当てをしてくれたが、気付かなかったので悪化していた。
時々、血圧が下がり最高80､最低40台のこともあるが、意識が確りしていて、立派だと褒めてくれた。
午後､妹の見舞いを受けたが、椅子に座って応対出来た。

●　2007年8月13日
往診を受け､血中酸素９７％､血圧１００－５５で変化無く､脈拍は100近くと多いが、肺にエアー入り難ありながら雑音はないので良いとのこと。
深呼吸が出来なくなって、肺に空気が充分に入らない状態だと言うことだ。
左手指に湿疹ができているので軟膏を処方してもらった。
歌を唄っても合の手を入れることも無くなり､衰弱しているが､微かに足で拍子を取る仕草が見られ、古い歌は喜んでくれる｡
再び､トロミ無しで飲み物を摂れる様になっているのが､嬉しい。

●　2007年8月17日
娘の夏休みは母の食事介護で終わってしまった。
刈谷の妹を見舞いに行く予定も有ったが、日々の介護を見兼ねて、遊びに行くことも出来なかった。
昨日は母が在宅してるかどうか、現況届なるものの提出のため区役所に呼ばれて行って来たが、書類上で把握してる筈の事を確認の為に呼付ける役所仕事に腹が立った。
在宅介護には手が掛かる事を､判っていないのだろう｡
苦情を言ったら、暑い中､申し訳ありませんと言われた｡
暑いのは構わないが、形式的な書類に日付を書き､サインするだけのことで呼付けられて､介護の時間を割かれるのだ｡　

●　2007年8月21日
蒸し暑い日が続くが、母の状態は非常に良い。
トロミ無しで飲めるようになったし、今日はバナナを一本潰して食べられた。
母の元気を伝えようと末妹の己代子に電話してみたら、今年は風邪も引かず元気だった。
誕生祝をしようと声を掛けたら喜んだので、来週にも迎えに行き、横浜大桟橋で食事をして来ようと思う。

●　2007年8月28日
暑さにもめげず母は快調である｡
母が可愛がっていた妹、己代子叔母を誘い、大桟橋で誕生祝をし､御木幽石の「あれも大事､これも大事､ぜんぶ大事、だけど心が一番大事」のカードを贈った。
母同様､ドライブが好きなので山下公園から本牧三渓園を回って来た。
折角元気で居るのに、誰からも葉書一枚来ないと言うから寂しい話だ。

●　2007年9月5日
娘も驚くほど母の様子が良い。夏ばて所か食欲もあり､水分も良く摂れる｡
ウフフと言う笑い声も多いし、返事が早い。
ヘルパーだけは安定せず、交替が多過ぎて困るが、看護師が良くしてくれる。

●　2007年9月11日
武田先生の往診で心音もしっかりして異常が無いと言われた。　このところ発熱も無く、食べすぎで下痢をするくらいだ。
秋になってインフルエンザと肺炎球菌の予防注射を出来るか訊ねたら、抗体検査をしてくれることになった。
老人の日に催しがあって､無用な人が出入りして風邪をうつされるのが怖い。

●　2007年9月18日
一週間の完全看護付き生活を過ごして、体重は少し減少したが､血圧も脈拍も正常値内で経過した。
発熱を繰り返すとの心配を乗越えて､元気でいてくれる。
今日から､在宅だから、時間を掛けて食事も増える。
暑さは続いているから､もう暫く頑張ってもらわなければ成らない。

●　2007年9月22日
朝飯は孫娘の介護を受けてウフフと笑ってご機嫌だった｡
往診の結果も調子よく、心配された夏も乗り切った。
近頃､パーキンソンと言われた口の震顫が軽くなったように見える。
苦痛などの表情は全く見られず、穏やかな日をウフフと笑いながら過ごせている。
妻が観音様のようだと言うけれど、本当に凄い魂を得たのだろうと思う。

●　2007年9月28日
老健やすらぎのショートが始まった。
母が留守の間に､決断出来なかった電動ベッドを買った。
座位が大変だったが､これからは食事も楽に出来るようになる｡　10月1日にベッドが届くので､部屋の模様替えをする｡
風邪が流行って居るらしいので老健で風邪を感染されないで欲しい。これからの季節は、老健に行く日が心配だ。
兎に角､見舞い客が持ち込む風邪が体力の無い老人には迷惑なのだ｡

●　2007年10月3日
ｼｮｰﾄを終えて帰宅し、電動ベッドで過ごしている。
椅子に座るより楽そうだし、縟瘡予防にもなるだろう｡
もっと早く､買ってやれば良かった。

●　2007年10月10日
臨時の医師が看護婦と往診して呉れた｡
入浴も済ませて、薩摩芋も食べて､元気だ。
寒くなって来たが、娘から布団やタオルが沢山届けられたので､惜しげなく使える｡
毎日を充実して過ごして居るが、月日の経つのは早い。
しんみりした歌を唄ったら、頷いてくれた｡

●　2007年10月14日
母の老健送迎に社共の車を頼んで居るが、悪い運転手に当たってしまった。　一切の手伝いを拒否し、一時間近くの間、一言も喋らない悪質運転手だった｡　前に一度懲りて居るので断っていたのだが、他の人が居ないので仕方なく受入れざるを得なかった。　何を言っても返事さへしない。
母が途中気分悪くなってしまったが､気遣う事もなかった。
沢山のボランテイアの人の世話になって居るが、タカトリと名乗るこのﾎﾞﾗﾝﾃｲｱは許せない。
聾者なら仕方ないが、手助けを頼むと断る言葉は出るのだから、気が知れない。
金銭のためか､名誉の心算でﾎﾞﾗﾝﾃｲｱだと言って胸を張ってるのだが、迷惑この上ない。
病人を運んでいるのだから､安全運転は勿論だが、患者の様子が悪そうだったら、大丈夫ですか？の一言ぐらい言えないのでは､逆に患者も付き添いも気を遣ってしまう｡
何が気に入らなくて冷たい態度なのか、情けなくて、悔しくて、弱い立場でなかったら､殴ってやりたいような野郎だ。

●　2007年10月18日
老健から元気に帰って来た。運転手の事で不快な思いをせずに済んでホッとした｡
暫くは在宅介護なので、流行って居る風邪を引かせないように用心しながら､栄養をつけてやろうと思う。

●　2007年10月19日
以前から異常だった隣人が、最近は夜中に大声を上げたり一人で荒れていた｡今週になって攻撃的になって、通行する子供を怒鳴りつけていたが、遂に我が家に向かって来た。
今日は朝から何度も怒鳴り込んで来て、盗んだものを返せ！と大声で叫ぶ。　
一年中､雨戸を開けず、正面から顔を見せることのない人だったが、母親も来なくなったし、二人の子供も出て行ってしまった。　欝病だと言うけれど、家族が寄り付かなくなっては治療も出来ない。
町会長にも、所属している教会の人にも、警察にも届けたが、寝たきりの母が寝ているベッドが近くで、放火でもされたら助からない。
人権の問題があるから、何も起きないうちは手が出せないと言うが、それでは､我が家は救われない｡
自殺するのは構わないが、放火などされては敵わない。
当分の間、母の風邪を恐れながら、隣のうつ病にも怯えなければ成らない。　一人で放置しておく肉親を許せない。

●　2007年10月26日
思い当たる所はないのだが､夜中に咳が出て､鼻水も出ていて風邪の心配がある。　
明日から土日を迎えるので、不安だが、月曜日には往診があるので､何とか元気に過ごして欲しい。
食欲もあって水分も充分に摂れて居るから大丈夫とは思うが、このところ反応が良くて､訪問看護師も驚く返事をして居るので､高熱が出ない様に祈る。

●　2007年10月29日
武田先生の往診を受けて、下痢は脂肪分の取り過ぎにあるかも知れないので、エンシュアを止め、牛乳も止める。
栄養状態は悪くないので、アクエリアスのようなもので水分を補給して､脱水を起さぬように注意を受け､整腸剤を処方された。
これから､ノロウイルスが流行するので、人の出入りが多い時は、手洗いと嗽の励行をするようにとの事｡
インフルエンザの流行時期に合わせて、予防注射も頼んであるが､外部からの持込がなければ心配は要らないだろうと言われている。
昼間は窓からの太陽光も入る部屋なので、今更ながら、素晴らしい環境を持てたことに感謝している。

●　2007年11月3日
寒い朝だったが機嫌良く目覚めてスポーツドリンクを飲み、食事も摂った。
炭坑節を歌ってみたら、頷いてくれた。
何度も重病に侵されながらも、撥ね退けて来た生命力に感激する。
今朝の表情は特に穏やかでホッとさせてくれた。

●　2007年11月7日
三日の夕食で誤嚥をしてから発熱を繰り返している。
36度から38度まで、上げたり下げたりで安定しない。今日は入浴日だが、37.5度の熱だったので、看護婦の助言で清拭だけにした。明日は医師が来るので、治療して貰えるかも知れないが、肺炎なら難しい。
夜は静かに眠っているし、エンシュアを飲み、薩摩芋も食べているから衰弱はない様に見えるが、心配は続く。

●　2007年11月8日
高田先生の往診で血中酸素は９４％、痰が絡んでいるが、肺炎の危機は過ぎたらしい。
小嶋看護師の採血を受けたが、インフルエンザの注射は見送り。範代だけが接種を受けた。
発熱を繰り返して五日目なので、元気だとは言えないが、食べてくれるので大丈夫だと思う。

●　2007年11月16日
肺炎も起こさず無事に乗り切れた。
老健では食事も摂れたので、エンシュアは使わなかった。
予防注射はまだ済んでいないので、次回入所した時に接種して貰えることになっている。
急に寒くなって来たので、エアコンは付けっ放しだが、着替えの時などには気を付けないといけない。

●　2007年11月17日
己代子叔母から長電話が来た。介護の問題で困っているという。ケアマネが三人で来て一方的に喋って帰ったが納得出来ないということだ。要介護から要支援になって、ヘルパーの時間が半減されては生活出来ないという。
頼りにしていたヘルパーが解雇されたのは叔母の責任だと感じていて泣いていた。
姉が子供二人と来たが、何をしに来たのか解らなかったとも零している。
僻みもあるのだが、保護者や相談相手がない状態で老後を生きるのは大変な仕組みだろうと思う。22日に逢って話を聞くことにしている。

●　2007年11月22日
己代子叔母との食事に安子叔母にも参加してもらった。
ｱﾙﾂﾊｲﾏｰﾆ罹り最初は認識されなかったが、帰りごろには自発的にﾐﾖｺと呼び掛け、ﾔｽｼさんと発言してくれた。
病状は良くないが脳への刺激が短時間でも効果があると思った。叔母たちの笑顔に安堵した一日だった。
己代子叔母の喜ぶ顔で今日の食事会は成功だったと思う。
次の機会には久子叔母も参加させたいと考えている。

●　2007年11月26日
血液検査の結果には異状はなかった。体温も正常で、インフルエンザの予防注射も受けられた。
多少、食が細くなっているが、意識はしっかりしている。
正月ごろに比べると衰弱していると思うが、可能な限り頑張って貰いたいと思っている。
24日には由比の姉夫婦が甥夫婦と遊びに来てくれた。
生きていればこその楽しみを大事にしなければ・・・

●　2007年11月28日
メデイカルクリニックに入所してレントゲンなどの検査を受けた。送迎には相変わらず苦労するが、今回は渡辺さんと言う良い人に当たった。健康診断で安心出来るので頑張っている。

●　2007年12月3日
食欲もあり元気に過ごしている。
棚卸を含めて忙しいだけの師走のうえ、医師たちも休みになってしまう年末年始は嬉しくない期間だが、栄養を付けて体力があれば乗り越えられる。
母の気力に負けないように頑張ろうとしている。

●　2007年12月7日
範代は肝臓が良くないので母が留守の間に健康診断を受けに行った。血圧は高めだが服薬には至らない。
レントゲンも胃カメラも無事通過。血液検査も問題ないとのことだが、脂肪分は良くないとのことだ。

●　2007年12月11日
レントゲン検査なども済ませてメデイカルクリニックを無事に終了して来たが、自然に弱って来るのは防げない。
血液検査の結果を見て、蛋白が不足しているのでエンシュアを朝晩に増やしてくれた。
年末年始で医師不在の期間は心配だが、栄養を付けて乗り越えてもらうしかない。

●　2007年12月12日
今日は37.7どの熱があるが入浴をした。
午後往診があったが、脈拍、心音に異常はなかった。
眼を開く時間が減ってしまい意識はハッキリしているが、体力がないような感じが見える。

●　2007年12月14日
昨日も熱が出て訪問看護師も心配してくれたが、今日は落ち着いている。
胆石を持っているから発熱の心配は絶えず、水分補給だけが命綱だ。
窓から入る日差しを浴びて、機嫌良く過ごしている。

●　2007年12月19日
12日以後便秘をしていて発熱を恐れていたが、今朝、摘便に成功した。
ヘルパーには出来ないことで看護師か家族にしかできないことだから大変だが、範代が技術を習得出来た。
飲食の時間は更に長くなって量も減っているから体力は衰えているが、母の気力は素晴らしい。
少しも乱れたところを見せず、正確な返事をしてくれている。
午後は訪問入浴車が来て、便も出たあと奇麗にしてもらえた。

●　2007年12月21日
昨日は吉原看護師が丁寧に診てくれた。
今朝は食欲も順調で、南瓜をたくさん食べた。
小さい声ながら返事もしてくれるので、正月には妹を呼んで逢わせてやりたいが、迷っている。

●　2007年12月22日
年内最終の往診があり武田先生が丁寧に見てくれた。
緊急の場合に備えて薬を処方してもらった。感染防止のセフゾン、発熱時のカロナール、便秘時のアローゼン。水分補給と栄養しか気をつけてやれないから年末年始は辛い期間だ。

●　2007年12月27日
年内最終の訪問看護日、吉原さんが母にプレゼントを呉れた上、来年1月８日頃に訪問看護をしてくれると言った。それまでは家族の看護だが、大晦日には娘も来てくれる予定になった。
トラブルの無い静かな正月を迎えたい！

●　2007年12月30日
介護士が風邪引きだったので断ったが年末で代りの人が居ないので､明日も介護士は来ないかも知れない｡
医師や看護師の不在の年末年始に､介護士も不足してるからと言って風邪菌を運んで来てしまうのは困る。
風邪を引いている事を知らずに、母と接触させてしまったので後悔している。
天気予報では快晴なのに、大雨が降ってきた。
なんとも､不安を掻き立てる状況だ。
万一風邪に感染していると、一月二日に発熱してしまう計算だ！　　無事である事を祈るのみ･･・

●　２００７年１２月３１日
今朝も異常なく目覚めてくれた。　何としても新年を元気に迎えたい。
夕方には娘夫婦が来てくれて､夜遅くまで母を囲んで談笑した。
最高の大晦日を迎えられて、母も喜んだと思う。